『渡部の歩き方』第8回目の訪問地となったのは、仙台(宮城県)です。渡部氏はフカヒレ、せり鍋などいずれも全国に知られた名店をセレクトしています。このページでは、仙台編で紹介されたお店を紹介します。
“世界一のフカヒレ”中華料理「KUROMORI」
どちらかというと西日本のお店を取り上げることが多い『渡部の歩き方』ですが、今回、一行が向かったのは杜の都、仙台です。はじめに訪問したお店は、JR仙台駅から車で10分ほどのところにある「KUROMORI」。ジャンルは番組初となる中華料理店です。
前菜の次に出された、自家製の麹に漬け込んだ焼豚とふきのとうソースでいただく豚トロを合わせた「斎藤豚の焼き物」は、しつこさのない脂の旨味が余韻を引く一皿。そして看板メニューは、気仙沼産のフカヒレを使った「吉切鮫尾びれの姿煮」。調味料を一切使わず、一次加工からこだわり抜いて、素材本来の旨味を最大限に引き出すことに成功した、まさに“世界一”と呼べる逸品です。続く「野田鴨の釜焼き」「40頭の吉品干鮑の煮込み」「散翅と海参のあんかけご飯」と、どれも本来のレシピを再構築し、最高の素材を使った新時代の中華料理が楽しめます。
宮城県は、フカヒレ、干し鮑、ナマコといった中華料理に欠かせないあらゆる高級素材が水揚げされる食材王国。最高のシェフが仕掛ける、最高の素材を使った中華料理が食べられる仙台という町が、今まで以上に魅力的に思えるお店でした。
▼基本情報▼
店名 | KUROMORI |
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住所 | 宮城県仙台市太白区向山2-2-1 |
電話番号 | 022-211-0306 |
営業時間 | 12:00〜13:00/18:00〜20:00(入店) |
定休日 | 水曜日(ランチは木曜日休み) |
せり鍋(いな穂)
次に訪れたのは、JR仙台駅から徒歩5分、駅前商店街にある割烹「いな穂」。宮城県名取産のせりを使った郷土料理「せり鍋」が楽しめるお店です。アーケードの片隅にひっそりと店を構え、外観・内装、いずれもとくに飾り立てることをしない潔さに好感が持てます。この番組のテーマにぴたりと合致する“本当は誰にも教えたくないお店”といったたたずまいです。
地元の有名店「松原豆腐店」の油揚げを使った「三角油揚げピザ」、「串揚げエビしんじょう」など、見た目もネーミングも素朴ながら、素材の旨みを際立たせる丁寧な仕事ぶりはさすが。そして主役は、もちろん名取産のせりをふんだんに使った「せり鍋」です。認めたお店としか取引しない地元生産者の手による特別なせりは、見た目の迫力もさることながら、青々しさや土の匂い、シャキシャキした食感と、五感に訴えかける幻の逸品。鴨の旨み、昆布と鰹でとった醤油ベースの出汁にさっとくぐらせれば、独特の香りがいっそう際立ちます。
「葉っぱが主役の鍋だと見くびって食べそびれると大損してしまう」と渡部氏が豪語する「せり鍋」。あえてリストの上位に挙げておきたい、仙台の新名物です。
▼基本情報▼
店名 | いな穂 |
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住所 | 宮城県仙台市青葉区中央1-8-32 名掛丁センター街東 |
電話番号 | 022-266-5123 |
営業時間 | 15:00~23:00 |
定休日 | 日曜日 |
穴場編:とんかつ処 岩松(居酒屋)
仙台の穴場として紹介されたのは、JR仙台駅から車を走らせること10分のところにある「とんかつ処 岩松」。店名からして、とんかつ屋かと思わせますが、其の実、大物ミュージシャンらがこぞってコンサートの打ち上げで使うと言われる、海・山の幸を問わず、美味しいものを食べさせてくれる居酒屋の名店です。
「刺身」は、たくましく身をつけた白魚、風味豊かなクジラ、そして肝までいただける閖上(ゆりあげ)の赤貝と評判通り興味をひく内容。そして仙台名物の「牛タン」は、一度タレに漬け込んだ上で冷凍させて水分を凝縮。絶妙の火入れで完璧に焼き上げたみずみずしい食感が、仙台一といわれる理由です。
続く「牛サーロインカツ」は、一旦フランベしてから牛の脂で揚げることで、旨味と後味の良さを両立。特製の大根おろしでいただく「ロースカツ」も、豚肉特有の甘みと柔らかさを見事に引き出していて、看板に「とんかつ処」とあるのは、どうやら伊達ではなさそうです。
▼基本情報▼
店名 | とんかつ処 岩松 |
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住所 | 宮城県仙台市青葉区大町2丁目13-16 |
電話番号 | 022-222-8366 |
営業時間 | 11:00~14:00/17:30~23:00 |
定休日 | 月曜日 |