『渡部の歩き方』第9回目の訪問地となったのは、秋田県です。渡部氏は天ぷら、日本料理、穴場では酒屋を巡りいずれも全国に知られた名店をセレクトしています。このページでは、秋田編で紹介されたお店を紹介します。
神様が暖簾分けした天ぷら屋「秋田 てんぷら みかわ」
前回に引き続き、東北への旅となった今回、一行が向かったのは秋田。最初の訪問となったのは、秋田空港から車で30分ほどのところにある「秋田 てんぷら みかわ」。神様とも、国宝級ともいわれる職人が手がけるあの天ぷらの名店「みかわ是山居」から初めて暖簾分けを許されたというお店です。
訪問したのが4月上旬とあって春の味覚が満載。はじめに出されたのは、「じゅんさいとしどけの土佐酢」。秋田に訪れたなら、必ず試しておきたい名産品じゅんさいの食感と歯ごたえが楽しい旬の野菜です。天ぷらの一品目は、地元で採れた「たらの芽」。半分に割いて、塩とつゆの両方で楽しませる演出がうれしい。レアとしっかり火を通した2種の「車海老」を食べ比べた後は、男鹿の「甘鯛」、阿仁の「稚鮎」と地元秋田の旬の素材を堪能。そして、殿を務める江戸前「穴子」は、「みかわ是山居」直伝の臭みを感じさせない逸品です。
名店の味そのままに、東京と比べ格段にリーズナブルな価格で楽しめる秋田の天ぷら新名所。旬の食材で季節を味わう贅沢な時間、ぜひ大切な人とともに。
▼基本情報▼
店名 | 秋田 てんぷら みかわ |
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住所 | 秋田県秋田市大町4-4-4 |
電話番号 | 018-807-4627 |
営業時間 | 11:30〜13:00/17:00〜21:30 |
定休日 | 日曜日 |
日本料理 たかむら(日本料理)
続いて訪れたのは、やはり秋田空港から車で30分ほどのところにある「日本料理 たかむら」です。JR東日本の豪華寝台列車「四季島」のトリを務めるという実力派のご主人が腕をふるう懐石料理のお店で、秋田の食材を使った江戸料理を楽しむことができます。
「あん肝のペースト」「浅利と春菊の胡麻寄せ」「玉子焼き」「バイ貝旨煮」と、彩り豊かに特別感を放つ八寸からして、ただならぬ雰囲気を感じさせます。続く、「富山白海老わらびすりのせ」「雲丹の茶碗蒸し」「蛤と筍の椀」「刺身の盛り合わせ」では、いずれも地元秋田の食材を随所にいかした、美しく丁寧な仕事を披露。そして、この日のスペシャリテは「秋田比内地鶏首皮包み焼き」。筒状に仕立てた頸部に各部位をたたきにして詰め込み、塩焼きしたもので、最高の素材と技法を自在に操る「たかむら」ならではの江戸料理の傑作です。
さらに、素材の取り合わせが斬新な「賀茂茄子とすっぽんの吉野煮」、使用する粉から配合までこだわり抜いたオリジナル麺の「特製冷やし担々麺」、デザートの「特製水餅 黒蜜かけ」と、ご主人の想像力は止まるところを知りません。一分の隙もない品々には、ただただ舌を巻くばかりです。
▼基本情報▼
店名 | 日本料理 たかむら |
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住所 | 秋田県秋田市大町1-7-31 |
電話番号 | 018-866-8288 |
営業時間 | 18:00~22:30 |
定休日 | 日曜日・祝日 |
穴場編:酒盃(居酒屋)
米どころだけあって、秋田穴場編で一行が目指したのは、秋田空港から車で30分ほどのところにある「酒盃」。モダンでスタイリッシュな外観、古民家を改築した雰囲気抜群の内装のそこかしこから“美味しい店”オーラを放つ、全国的にも名の知れた居酒屋です。
「雪の芽舎」「夏田冬蔵」をはじめとする有名銘柄など、60種はあろうかという日本酒の品揃えもさることながら、日本酒に合う質の高いお料理が楽しめるのがこのお店の魅力。男鹿でとれた海藻「クロモ」、春らしい「姫竹の木の芽和え」や「コゴミの胡麻和え」など、決して派手さはないものの、渡部氏が「永遠に飲み続けられそう」と評する通り、的を射た通しを一目見れば、ここが尋常ならざるお店であることはたちどころにわかります。
真鯛にシメ鯖の炙りなど、押し付けがましくない仕事を施した「刺身盛り合わせ」、地元秋田ならではの「比内地鶏の刺身」、そしてこの店の看板メニューの一つ、しょっつるベースの「真鯛とじゅんさいの貝焼き」など、粋な酒と肴で時間の流れを忘れさせる“酒盃ワールド”が展開されていきます。日本酒好きでなくとも気になる居酒屋の名店です。
▼基本情報▼
店名 | 酒盃 |
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住所 | 秋田県秋田市山王1-6-9 |
電話番号 | 018-863-1547 |
営業時間 | 18:00~23:00 |
定休日 | 日曜日 |