『渡部の歩き方』第13回目の訪問地となったのは、青森県です。渡部氏は寿司、イタリアンなどいずれも全国に知られた名店をセレクトしています。このページでは、青森編で紹介されたお店を紹介します。
北の地で味わう江戸前寿司「寿司一」
『渡部の歩き方』が始まって以来のパートナー、仲西ディレクターを欠いての旅となった青森編。1軒目は青森空港から車で25分ほどのところにある「寿司一」です。青森はもちろん東北随一と謳われる名店にふさわしい簡素で物静かなしつらえが、あの「銀座久兵衛」で修行を積んだというご主人の握る寿司をいっそう引き立てます。
のっけが「豆腐」というあたりに余裕を感じさせながら、「ヒラメの味噌漬けと昆布〆」「車海老」「サヨリの皮」という具合に徐々にテンションを盛り上げていく仕事運びの巧みさはさすが。「サヨリ」「ヒラメ」の白身に始まり、熟成加減が絶妙の「まぐろ(赤身)」「中トロ」、繊細な脂身の「サバ」など、美しい手さばきから繰り出される握りは、一切の無駄がない正統な江戸前寿司といった印象です。また、あえて海苔を巻かないことで素材本来の味を際立たせる「ウニ」や、塩とタレ両方を楽しめる「穴子」など、随所に光る気遣いが心憎い。確かな素材と確かな仕事。噂に違わぬ名店です。
▼基本情報▼
店名 | 寿司一 |
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住所 | 青森県青森市本町4-4-15 |
電話番号 | 017-773-3835 |
営業時間 | 17:30~23:30 |
定休日 | 不定休 |
オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ(イタリアン)
青森編の後編で訪れたのは、青森空港から車を40分ほど走らせたところにある「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」。何度もオファーしてようやく撮影許可が出たというイタリアンの人気店で、野菜はもちろんチーズやハム、ワインにいたるまで供されるものほとんどが自家製というこだわりよう。混じりっけのないイタリアンを楽しむことができます。
自家製シードルで口を潤した後に出されたのが「黒鮪のタルタル仕立て」。魚は店主自身が釣り上げたもので、続く自家製ブラータのカプレーゼ同様、爽やかな口当たりが食欲をかきたてます。「生ハム・サラミの盛り合わせ」「甘鯛の鱗焼き」「青森シャモロックレバーのムース」とバランスのいい構成も見事。「ビーツとトリュフのトルテッリーニ」にトリュフの産地と同じピエモンテ州の赤ワインを添える演出も素晴らしい。圧巻は「皮付き子豚のロースト」。皮と脂と身がそれぞれきちんと主張するシェフ自慢のスペシャリテは青森まで足を運ぶ価値のある逸品です。
▼基本情報▼
店名 | オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ (OSTERIA ENOTECA DA SASINO) |
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住所 | 青森県弘前市本町56-8 |
電話番号 | 0172-33-8299 |
営業時間 | 18:00~21:00(L.O) |
定休日 | 日曜日・月曜日 |
穴場編:須郷食堂(つゆやきそば)
「須郷食堂」は、渡部氏自身がリサーチして見つけたという100年以上続く老舗の大衆食堂。弘南鉄道弘南線の黒石駅から徒歩2分のところにあり、見るからに穴場感が漂うレトロな店構えが目印です。特殊なやきそばが食べられるとのことですが、実は「美味しいかどうかもわからない」、番組始まって以来の出たとこ勝負的な企画となりました。
渡部氏お目当ての「つゆやきそば」は、太い平打ち麺と甘辛ソースで知られるB級グルメ「黒石やきそば」にラーメンスープをかけた「超」のつく変わり種。そばでもラーメンでもなく、明らかに焼きそばを食べている不思議な感覚があるそうで、なんとも楽しそう。見た目に反し意外とあっさりしていて、もちもちした麺の食感とかき揚げやネギなどトッピングとの相性も良好。クセになる味とのことですが、実際に食べてみるまでわからないあたりがなんとも穴場らしい。
▼基本情報▼
店名 | 須郷食堂 |
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住所 | 青森県黒石市一番町186 |
電話番号 | 0172-52-3476 |
営業時間 | 10:00~19:00 |
定休日 | 不定休 |