『渡部の歩き方』第5回目の訪問地となったのは、熊本県です。渡部氏は、寿司、しゃぶしゃぶ、ステーキなど、名店だけでなく、地元ならではのお店をセレクトしています。このページでは、熊本編で紹介されたお店を紹介します。
鮨 仙八(寿司)
熊本編のトップバッターとなったのは、熊本空港からタクシーでおよそ40分のところにある寿司屋「鮨 仙八」。ひっそりと地下にたたずむ、まさに隠れ家的な店構えながら、東京にもその名が轟く名店です。あえてマグロを主役に据えない、地元熊本の食材を使った江戸前の握りを食べさせる潔さに共感し、県外から通うファンも多いのだとか。
おはぎにヒントを得たという、熟成を施した「アオリイカ」。塩茹でシンプルに仕上げた「さわら」に、ふっくらとした食感の「こはだ」と、地元天草で揚がったネタに丁寧な仕事を施した“適材適所”の握りは、どれも「仙八」ならではの逸品。続く、「マグロ頭肉 燻製の漬け」といい、「熊本産アワビのリゾット」といい、決して奇をてらうことなく、素材に寄りそった迫力のある仕事ぶりが印象的です。
東京では素材の美味しさを引き立てるスタイルが主流であるのに対して、新鮮な魚介類が当たり前に流通する熊本で好まれるのは、個性的な仕事を施した料理。熊本の食材を使った、熊本ならではの江戸前寿司、ぜひ味わってみたいと思わせます。
▼基本情報▼
店名 | 鮨 仙八 |
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住所 | 熊本県熊本市中央区花畑町13-23 花畑ビル |
電話番号 | 096-322-9955 |
営業時間 | 18:00~23:00 |
定休日 | 日曜・祝日 |
桜庵(馬しゃぶ)
熊本といえば、馬肉の消費量が日本一。とりわけ馬刺しなどは、お祝いごとなどに欠かせない郷土料理として県民に広く親しまれています。そんな馬肉王国を心ゆくまで堪能すべく、「馬肉ハシゴ旅」と題して目指す次の目的地は、JR熊本駅から車を15分ほど走らせたところにある「桜庵」。地元でも珍しい「馬しゃぶ」が食べられるお店です。
臭みがなく、歯ごたえのいい「レバ刺し」、霜降りの脂の旨味がきいたあばら肉の「馬刺し」に続いて登場したのが、渡部氏お目当の「馬しゃぶ」。自家農園のハラペーニョの辛さが後を引く出汁に、生でも食べられる新鮮な馬肉をさっと湯通ししていただく、一度食べたらクセになるスペシャリテです。
シメとなる稲庭うどんにいたるまで、隙のないコラボレーションは見事。飾らない店内の雰囲気も好感度が高めで、馬肉料理をじっくり楽しむには、うってつけのお店と言えそうです。
▼基本情報▼
店名 | 桜庵 |
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住所 | 熊本県熊本市中央区中央街2-1 |
電話番号 | 050-5872-5307 |
営業時間 | 17:30~24:00 |
定休日 | 無休 |
むつ五郎(馬ヒレステーキ)
「馬肉ハシゴ旅」の二軒目として訪れたのは、JR熊本駅から車で10分ほどのところにある郷土料理のお店「むつ五郎」です。雑居ビルの地下にひっそりと店を構えながらも、店内は地元客で大賑わい。とりわけ馬肉の質の高さで定評があり、熊本で馬刺しといえば、真っ先に名前が挙がるといわれる人気店です。
お通しとして出されたのは、県外では滅多にお目にかかれない「馬の肺」。「フワ」とも呼ばれるだけあって、ふわっとした食感で人気のある一品です。続く「一文字ぐるぐる」は、小ねぎを茹で上げ、根元部分に葉をぐるぐると巻きつけたもの。こちらは江戸時代から親しまれる、熊本ではよく知られた郷土料理なのだそう。
ハイライトとなったのは、このお店の看板メニューの一つであり、渡部氏がここを訪れた目的でもある「馬ヒレステーキ」です。赤身ならではの旨味が凝縮された、牛肉よりもさっぱりとした口当たりの良さが特徴で、まさにハシゴしてでも食べたい特別感のある逸品。連日満席の人気店だけに、確実におさえるには、早めの入店がおすすめです。
▼基本情報▼
店名 | むつ五郎 |
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住所 | 熊本県熊本市中央区花畑町12-11 熊本グリーンホテル B1F |
電話番号 | 050-5869-0434 |
営業時間 | 17:30~24:00 |
定休日 | 日曜日 |
穴場編:イルフォルノドーロ(ピザ)
好評の穴場シリーズとして今回訪れたのは、熊本市から車を走らせることおよそ1時間。菊池市にあるピザ屋「イルフォルノドーロ」。いわゆる“おいしい店”オーラがまるでない、無骨で簡素な外観が目印です。渡部氏の言葉を借りれば、こちらの店主は美味しいピザ作りに人生をかけた“変態”級の職人。飾り気のない店内の一角を占拠する、大きな自作のピザ窯からも、味で勝負しようという、そんな店主の意気込みが感じられます。
渡部氏がまず注文したのは、菊池市産の生乳を100%使用した、無添加モッツアレラチーズを中心としたオードブル。「ミルクの真珠」という名に恥じない、ほどよい酸味とまろやかさ。なんとも贅沢な一品です。そしてメインは3種のチーズとパンチェッタ、放し飼いの地鶏が産んだ黄金色の卵を使った「金のビスマルク」。絶妙な塩気と焼き加減で仕上げる奥行きのある味わいは、ここでしか出会えないものです。
ピザに使用する手ごね生地はもちろん、パンチェッタやモッツァレラ、リコッタ、パルミジャーノ・レッジャーノにいたるまで、材料はすべて自家製というこだわりよう。東京で食べるのとは一味違う熊本発の本格ナポリピザ、要チェックです。
▼基本情報▼
店名 | イルフォルノドーロ |
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住所 | 熊本県菊池市大琳寺151-1 |
電話番号 | 0968-36-9992 |
営業時間 | 11:30~20:30 |
定休日 | 火曜日 |