『渡部の歩き方』第13回目の訪問地となったのは、鳥取県です。渡部氏は焼き鳥、カニなどいずれも全国に知られた名店をセレクトしています。このページでは、鳥取編で紹介されたお店を紹介します。
焼き鳥の一つの頂点「料庭 春日TORIGOYA」
旅のパートナーとしてお馴染み、中西ディレクターの復帰第一回目となった今回は鳥取編。一行が最初に向かうのは、米子鬼太郎空港からタクシーでおよそ20分のところ、白壁土蔵が立ち並ぶ加茂川のほど近くにたたずむ「料庭 春日TORIGOYA」です。飾り気のない外観からは想像もできませんが、フレンチ出身という異色の経歴を持つご主人による渾身の一串を求めて、全国からグルメファンが通う焼き鳥の名店です。
冒頭を飾ったのは意外にも、境港で上がった「白イカとアジの握り」。珍しい石もずくの香りで海の幸をいただくという粋な計らいに、その後のお料理への期待が高まります。2ミリに厚さにスライスした「鹿野自鶏 砂ずり」、驚くほど大ぶりな「大山鶏の特上肝」、紀州備長炭のソースと卵の黄身、マスタードでいただく「洋風つくね」など、どれも素材の持ち味を生かした逸品揃い。「松風地どり もも」「松風地どり 皮」など、オーソドックスな串でも、絶妙な火入れと塩加減を披露。鶏の特徴を見極め、1グラムの狂いもなく串打ちされるという焼き鳥は、わざわざ足を運んででも味わってみたいと思わせます。
▼基本情報▼
店名 | 料庭 春日TORIGOYA |
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住所 | 鳥取県米子市中町15-9 |
電話番号 | 0859-34-5583 |
営業時間 | 18:00~21:00(入店) |
定休日 | 日曜・月曜・火曜(団体様要相談) |
かに吉(カニ)
あまり知られていませんが、鳥取のカニの水揚げ量は日本一。そこで、最高のカニを食そうと次に一行が向かったのは、JR鳥取駅から徒歩5分のところにある「かに吉」です。鳥取のなかでも頂点と噂される名店で、不思議なことに、店内に入ってもカニの匂いがしないのだとか。今年で23年目という老舗の2代目を務めるご主人の話によると、それこそがいいカニの店かどうかを見分ける方法だということ。
「極上のカニ味噌」は、一切の臭みがない贅沢な味わいが特徴。渡部氏の言葉を借りれば、「上品な深みとコクが押し寄せる」まさに名前通りの逸品です。ほどなくして、茹でた「親ガニ」が登場。水分をすすりながら食べることで、カニ本来の味を楽しめます。そして真打ちは、お値段が時価という「松葉ガニの姿盛り」。濃厚な味噌をたっぷりからめていただくことで、かえって身の甘さが際立つのは、鮮度の高さあってこそ。そして、風味豊かな「カニの甲羅酒」のあとは温製と冷製、二つの「カニすき」。甘めのお出汁との相性が抜群で、〆の雑炊にいたるまで飽きさせません。
▼基本情報▼
店名 | かに吉 |
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住所 | 鳥取県鳥取市末広温泉町271 |
電話番号 | 0857-22-7738 |
営業時間 | 昼14:30~(予約のみ)夕方17:00~22:30(要予約) |
定休日 | 不定休 |
穴場編:御縁(ホルモンソバ)
恒例の穴場編。今回訪れたのは、JR鳥取駅から車を5分ほど走らせたところにある「御縁」。鳥取のご当地B級グルメ、「ホルモンソバ」が食べられるお店です。昭和の雰囲気ただようクラシカルな外観。暖簾をくぐって中に入ると、想像していた通りノスタルジックな空間が暖かく迎えてくれます。数人が座れるカウンター席のほか、座敷席もあって、狭いながらもゆっくり過ごすことができます。
「ホルモンソバ」とは、ぷりぷりのホルモンをたっぷり使い、太めの麺を秘伝のタレで香ばしく焼き上げるもので、変わり焼きそばといった風情。もっちりとした食感の麺は、甘めの味付けでホルモンの脂との相性がよく、俗にいう「クセになる味」なのだそう。また、鉄鍋に入って登場する「カレーホルソバ」は、「ホルモンソバ」を出汁がきいたカレーのつゆに浸したもの。人気メニューの一つで、後味がいいのが特徴です。地元ファンが多いのは、味が良いせいか、それとも陽気なマダムの人柄のおかげか、ぜひ実際に足を運んで確かめてみたいことろ。
▼基本情報▼
店名 | 御縁 |
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住所 | 鳥取県鳥取市末広温泉町210-12 |
電話番号 | 0857-23-3303 |
営業時間 | 18:00~2:00 |
定休日 | 日曜 |